アートメイクは、美しい眉やアイライン、リップラインを長期間保つことができる人気の施術です。しかし、施術中には痛みを伴うことがあり、多くの方が不安を感じる部分でもあります。そのため、痛みを軽減するために麻酔が使用されることが一般的です。アートメイクで使用される麻酔にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴や効果があります。今回は、アートメイクにおける麻酔の種類とその違いについて詳しくご紹介します。
1. 表面麻酔クリーム
最も一般的に使用される麻酔は、表面麻酔クリームです。これにより、皮膚表面の感覚を一時的に麻痺させ、痛みを軽減します。
1.1 リドカイン配合クリーム
リドカインは、麻酔クリームの中でも最もポピュラーな成分です。皮膚の表面に塗布することで、神経に作用して痛みの感覚をブロックします。リドカインは即効性があり、30分〜1時間程度放置することで効果を発揮します。使用後の持続時間は短いものの、アートメイクのような短時間の施術には十分な効果を発揮します。
• メリット: 使用が簡単で、即効性があり、広く利用されています。
• デメリット: 効果が持続しにくく、皮膚の厚い部位や敏感な部位には効きが弱いこともあります。
1.2 プリロカイン配合クリーム
リドカインとともに使用されることが多いのがプリロカインです。リドカインよりもゆっくりと効果を発揮しますが、その分持続時間が長く、施術が長引く場合に適しています。プリロカインとリドカインを組み合わせた麻酔クリームは、皮膚の麻酔効果をより効果的に強化します。
• メリット: リドカインと併用することで、より広範囲かつ長時間の麻酔効果を得られます。
• デメリット: 効果が現れるまで少し時間がかかるため、施術前の準備時間が長くなることがあります。
1.3 エピネフリン配合クリーム
エピネフリンは、麻酔効果を高めるとともに、血管を収縮させる働きがあります。これにより、出血や腫れを抑え、施術後のダウンタイムを短縮する効果が期待できます。エピネフリンを含んだ麻酔クリームは、特にアイラインやリップラインの施術時に使用されることが多いです。
• メリット: 出血を抑え、施術後の腫れを軽減します。
• デメリット: エピネフリンの使用によってまれに心拍数が上昇するため、心臓に疾患がある人には適していません。
2. 局所麻酔注射
麻酔クリームでは効果が不十分な場合、局所麻酔の注射が使用されることがあります。これは、より深い層まで麻酔効果を与えるため、痛みが強い部分に使用されます。
2.1 リドカイン注射
リドカイン注射は、皮膚の深い層まで麻酔効果を与えることができ、特にアイラインやリップなどの敏感な部分の施術に適しています。クリームに比べ、即効性があり、施術が始まる前に確実に痛みを和らげることができます。
• メリット: クリームよりも強力な効果があり、深い痛みを感じにくくします。
• デメリット: 注射自体が少し痛みを伴うことがあります。また、医療機関での施術が必要な場合もあります。
2.2 アートメイク専用局所麻酔
アートメイクの施術に特化した麻酔注射が使用されることもあります。これらは、より短時間で深い麻酔効果を与えるため、施術者と患者の双方にとって負担が少なくなるのが特徴です。特に、痛みに敏感な方や、過去に麻酔クリームが効きにくかった方に適しています。
• メリット: 効果が高く、施術中の痛みをほぼ完全に抑えることができます。
• デメリット: 専門の医療機関でしか使用できない場合が多く、施術者のスキルに依存します。
3. リドカインスプレー
リドカインスプレーは、施術中に痛みを感じた際に即座に追加できる麻酔法です。スプレーを直接肌に吹きかけることで、痛みを瞬時に軽減します。特に、施術中に麻酔クリームの効果が薄れてきた場合や、局所的な痛みが強い場合に使用されることが多いです。
• メリット: 施術中に追加使用ができるため、痛みが出た瞬間に対処可能です。
• デメリット: スプレーが効く範囲が狭いため、広範囲の施術には適していません。また、効果の持続時間が短いことが多いです。
4. 冷却麻酔法
一部の施術者は、痛みを軽減するために冷却を併用します。施術部位を冷やすことで、感覚が鈍り、痛みを和らげる効果があります。冷却ジェルや冷却パックを使用し、皮膚を一時的に冷やすことで、神経の働きを抑え、痛みを感じにくくします。
• メリット: 自然な方法で、麻酔に対するアレルギーを持つ方でも使用できます。
• デメリット: 麻酔クリームや注射ほど強力ではなく、痛みが完全に消えるわけではありません。
5. まとめ
アートメイクにおける麻酔には、表面麻酔クリーム、局所麻酔注射、リドカインスプレー、冷却麻酔法などさまざまな種類があり、各々に特徴や効果があります。麻酔の選び方は、施術部位や個々の痛みの感じ方、皮膚の状態によって異なるため、施術者としっかり相談し、自分に合った麻酔方法を選ぶことが大切です。
痛みの感じ方は個人差があるため、施術前に不安を感じたら、施術者に遠慮なく相談し、最適な麻酔方法を選んで快適な施術体験を目指しましょう。
